ヘッドコーチが振り返るバロン・デイビス・キャンプ
2008年のバロン・デイビス・サマーキャンプを、JSRが後援しているクラブチーム・タイタンズのヘッドコーチ大原輝隆氏が振り返り、来年への展望を語ります。
バロン・キャンプに参加して今回の想いと来年に対しての想い - タイタンズヘッドコーチ・大原輝隆
Rising Stars Of America Baron Davis Summer Camp 2008

世界の友達と、バロンを囲んで
今回のバロン・デイビスキャンプの特徴は、日本からバスケット理論を持ち込んだというキャンプだったと思います。
私達が、このキャンプに参加するにあたり、去年との一番の違いは、指導方法を変えた事にあります。
一昨年までの指導内容は、バスケットの本質的なところを教えてきた為、あまり表面には見えない部分をやって来たと思います。
ですから、キャンプの中でも、個人的にシュートの上手い子、足の速い子など、その個人の資質によって勝負をしていたという感じがありました。
今回は基礎的な部分を卒業し、持ち帰って来た技術の部分にフォーカスして、一年間練習をしてきました。
例えば、ドリブルについては「クロス・オーバー」や、「ビハインド・ザ・バックドリブル」
シュートについては、「ステップ・バックシュート」などの技術練習です。
更に、私の恩師でもある、稲垣先生に直接薫陶頂き、「バスケットの基本は2対2」という理論・技術を、徹底して行ってきました。
バスケット理論を駆使し、「日本のバスケットはこういうものだ!」という部分を見せられたと思います。
これには向こう(アメリカ選手)もビックリしていたのではないでしょうか。
少々自慢になるかもしれませんが、稲垣理論にのっとったプレーをして、実際に勝てる事を見せられたので、 その部分(理論の有効性)については、我々の方がすごいという事を試せたキャンプだと思います。
このことは、今回のキャンプで、JSRのクラブチームである「タイタンズ」の選手が6人も賞を獲得した事からも示されています。

子供でも、ずば抜けた身体能力
しかし、海外に行ってみると否応なしに実感させられる事も有ります。
それは「身体能力」です。
この「身体能力」の差は、子供でも歴然としています。
特に黒人選手の窮地に立たされた場面で、瞬時に動物的感覚を働かせる所には、驚かされるばかりです。
なんと表現したら良いのか、咄嗟にボールを追いかける時の、ダッシュ力、ジャンプ力、切り抜けてシュートする力など、まるでヒョウの様です。
この点は、残念ながら、日本人が逆立ちしても追いつかないと思います。
今回、バロン・キャンプに参加した、日本の子供達は、出合った事のない瞬発力、体験した事のないシュート力に、驚いたのではないでしょうか。
しかし日本人選手は負けなかった。
個人の「身体能力」の高さに対抗するには、「チーム力」という個人の資質によらない力が必要です。
そこで、日本の選手は、「バスケットの基本は2対2」という理論が、世界のレベルで通じるという事を感じられたと思います。

世界のレベルを体感
今回のバロン・キャンプの成果は、日本に戻り、ダンクリーグなどの夏休みの大会、中学生の大会、社会人の大会などで、結果を出せていると思います。
現在、高校1年生である「タイタンズ」の選手に、プロの2軍選手と試合をさせた時の話ですが、前半9点差で折り返した所で、 彼等のプレーは、確実にプロの連中を本気にさせていました。
これは、既に日本において、彼等(タイタンズの選手)の技術レベル・個人レベルはプロのレベルを脅かすまでに育ってきている事を表しているのではないでしょうか。
表面でも見える違い、これが、去年と今年で大分変わった点だと思います。
そして、来年に向けて、新たな課題に挑戦します。
これからの一年は、バスケットボールは、コンタクトゲームで有るという事を実感してもらう事と、ゲーム経験だと思います。
高校生以上には、ウェイトトレーニングをプラスしてコンタクトゲームでも負けない様に育てたいと思います。
来年も更に進化している日本人選手をつれて行き、世界レベルで切磋琢磨したいと思います。
「バロン・デイビス・キャンプ」は、JSRの技術提携先であるRSOA(Rising Stars Of America)によって主催されています。

